真っ赤な表紙に黒い文字。潔い表紙を開けると、少しギョッとします。リヒターの『WAR CUT』は画集でもカタログでも写真集でもありません。中に続くドイツ語のテキストと、リヒター自身の過去の作品を撮影した写真が同居する、作品なのです。テキストは、イラク戦争が勃発した日とその翌日に新聞に掲載された記事の内容で、そのところどころに色鮮やかなアブストラクトペインティングの写真が挟まっているというわけです。珍しく、かつ大変興味深い一冊です。リヒター好きはもちろん、リヒター嫌いにも敢えておすすめしてみたい一冊です。
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